シブカル祭 2014.10.17[fri] - 10.26[sun]

@渋谷PARCO

トゥギャザーしようぜ!

INTERVIEW

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キュンチョメ/アーティスト

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キュンチョメ/アーティスト

キュンチョメ/アーティスト

「シブカル祭。」への参加は今年が初めてとなる、男女二人組のアートユニット、キュンチョメ。記念すべき第1回目のインタビューは、第17回岡本太郎現代芸術賞で岡本太郎賞を受賞し、話題をさらった彼女たちに突撃取材。キュンチョメなりのアートへの思いを、パワフルに答えてもらいました!

 

Q.1最近の活動状況について教えてください。

エリ岡本太郎現代芸術賞(第十七回太郎賞受賞)での展示を経て、新宿眼科画廊で個展『なにかにつながっている』をやったね。個展は年に一度、キュンチョメ成分を出し切ってできる展示です。

 

Q.2現在の活動に至るまでの経緯を教えてください。

エリ:ナブチとは学校が一緒。最初は“気持ち悪い奴だな”って思った。

ナブチ:活動を始めたのは2011年です。ホンマさん、そのときまだブラック企業で働いてたよね?

エリ:そう、でも地震が来てビックリして仕事辞めた。働いてる場合じゃねえ!って。

 

Q.3キュンチョメというユニット名には、どんな思いが込められているのですか?

エリ:キュンキュン チョメチョメの略! キュンは生きるで、チョメは死ぬ、みたいな。対極の言葉が合わさってキュンチョメです。うちらの思う芸術は、人がいかにして人たり得るかということが根源にあります。キュンチョメの活動は「生きるってなんだ!」っていう根底を掘って行く作業でもあるんです。

 

Q.4いま、興味をもっていることは何ですか?

ナブチ:海……海の底に潜りたいです……。

エリ:綺麗だなって思っていた海が震災の日を境に、ただ綺麗な場所ではなくなった。けどやっぱり綺麗だと感じる。下に下に潜ってみたいって思いがあります。その奥にあるものは何なのだろう、沈んでしまったものって何なんだろう。

 

Q.5今後やってみたいことは何ですか?

エリ:キュンチョメ人間ドック! 病院って人が生まれる場所で、死ぬ場所でもある。医者が心臓マッサージをするように、芸術が好奇心や執念や生きる欲望を刺激したい。病院っていうホワイトキューブに芸術が加われば、人の生き様は変わるかもしれない。

 

Q.6影響を受けたクリエイター、作品を教えて下さい。

ナブチ:……ボ、ボイス?

エリ:あー、っていうか、モモンガだね。動物のモモンガを超リスペクトしています! ネズミのくせに初めて空を飛んだ最初のモモンガってすごい。でも、その姿を見てマネして飛んだ第二のモモンガもすごいですよね。ヤバさが伝線して進化へ繋がる感じ、それって芸術にとても近いのではないかと思うんです。まさにヨーゼフ・ボイスの語る社会彫刻でもあるかもしれない。

ナブチ:あ、ボイスに繋がった……。

 

Q.7自身を含め、現代の女性クリエイターについてどう思いますか?

エリ:女子は欲望の数値がマジで高い。パルコに来ている女の子なんて欲望無限大でしょ。そういうのってすごく大事だと思っています。うちらはドキドキしたいって思って行き着いた先が芸術だった。ファッションにもスイーツにも満足出来なくなった女子はもっとどんどん自分の欲望をぶつけて外に溢れ出させたらいいんじゃないかな。日本がおもしろくなりそう!

 

Q.8渋谷という街に対する想いを教えて下さい。

ナブチ:渋谷で花輪をかぶったときはつらかった……。

エリ:つらかったね……。

ナブチ:渋谷って何をやっても目立たないんです。どんなに奇抜な格好をしても、それが当たり前だから。まさにすり鉢型のあの地形のように飲まれていくんですよ。街全体の力がすごすぎる……。

 

 

花輪を被ったパフォーマンス『這い寄れ花輪ちゃん —横浜編—』。写真は横浜での発表時。「横浜は好奇心大な人ばかりで、花輪の周りに人だかりができた」とエリさん。

Q.9「シブカル祭。」について思うことを教えてください。

エリ:女性作家って若さだとか可愛さがなくなっていくと逆に“謎の凄み”が出てくるんですよね。どんどん圧が出てくるというか。だから第70回のシブカルで、第1回に参加したクリエイターたちが集まったらすごいことになるのではないかと思っています。それが見たいし参加したいので、第70回くらいまでは最低でも続けてください!

 

Q.10「シブカル祭。」に出展する作品について教えてください。

スタッフ:あ、そこでご報告があるんですが、出していただいていたあのプラン、NGが出ました。

ナブチ&エリ:えええーーーー!!?!!!???

エリ:じゃあ、これからまた考えるので……展示内容は見るまでのお楽しみにってことで。

 

Q.11最後に、告知をお願いします。

エリ:岡本太郎記念館で来年3月頃に岡本太郎とキュンチョメを融合させた展示を行う予定です。まだ何も決まってないけど良いものになるはずです!

 

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惑星ハルボリズム/演出家ときどきプロデューサー

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惑星ハルボリズム/演出家ときどきプロデューサー

惑星ハルボリズム/演出家ときどきプロデューサー

「シブカル祭。2013」では、Mövius、sous le nezとともに光と香りで遊べるプラネタリウムを発表した惑星ハルボリズムさんは今回が2度目の参加。世界トップブランドの演出ディレクションへの起用、NHK Eテレに映像作家として参加するなど幅広い活動を行う彼女に、その創作の根底にある思いや、未来の技術について語っていただきました!

Q.1最近の活動状況について教えてください。

広告制作の総合的なディレクションから、映像を使った空間演出まで、さまざまなことを手掛けています。直近では、春にシアタープロダクツのコレクションの演出を担当させていただいたり、NHK『テクネ映像の教室』に映像作家として参加したり、現在は、東京ミッドタウンで開催される「Design Touch」の展示のクリエイティブディレクションなど手がけています。展示は絶賛制作中で、今回はデジタルを使用せず、椅子にちょっとした仕掛けを施すことで、日常の行為と科学的な発見が結びつくような体験をつくる、という挑戦をしようと思っています。

NHK テクネ 映像の教室 テクネ・トライ参加作品「The Heart」 plan /movie direction

Q.2現在の活動に至るまでの経緯を教えてください。

中学時代から舞台や演劇に関わり、その後の活動のメインとなる映像制作をドイツ留学中から学び始めました。舞台演出の一環として映像を組み込んだことがきっかけです。生身の自分と映像投影される過去の自分の姿が、舞台の上で交差する現象に新体験を感じ、映像と空間を組み合わせる楽しさに魅了されました。

Q.3今の自分に影響を与えた作品はありますか?

あまり意識したことはないのですが、日本のアニメ、特にジブリ作品は大好きです。重厚なテーマや革新的なアニメーションの技術背景があっても、そういった難解な部分を前に出さない。単純に面白いですよね。マジックのような不思議な世界と日常をさり気なくつなぐジブリ作品の見せ方は、ハイテクノロジーを使いながら観る人にわかりやすく伝えることを目指す身として、とても勉強になっています。

Q.4「シブカル祭。」について思うことを教えてください。

「シブカル祭。」は、シンデレラガールを発掘する場ではなく、小さいスポットライトを全員に当てるイベント。しかも、ライトの当たる女子たちは調和していなくて、カオスティック(笑)。その中から将来的に、未来のメアリー・ブレアが生まれる舞台になるんじゃないかと思っています。

Q.5現代の女子クリエイターについてどう思いますか?

共感性を生むことに長けているひとたち。「カワイイ」って究極の共感性ですよね。それを言語や国境を越えてつくりだすことができる。ビジュアルにしてもプロダクトにしても、彼女たちの手にかかると、どんなグロテスクな臓物も身につけたくなる魔法のアウトプットに変わる。それってすごく面白いことですよね。

Louis Vuitton Hologram Live with Charisma.com/Mizuka Ueno

Q.6今、興味のある事はありますか?

技術のオープンソース化ですね。プロの現場にある技術力が、クローズドなままなのがもったいないと感じています。映像の加工や編集を始め簡単に技術が手に入る時代だからこそ、技術を解放して、個人が自由に価値を拡張させていけるのが理想です。結果的に、技術力そのものがボトムアップされていくような環境をつくっていけたらいいなと。

Q.7女子クリエイターに伝えたいことはありますか?

「理解しづらいもの×デザイン=たくさんの人のスキ」を成立させる力をもっと生かせたら面白いと思います。難解な技術にひとつの“翻訳”を加えるだけで、一気に需要が生まれることがあります。化学や医療などの一般に小難しくて遠い存在だと思われている分野と進んでつながって、表現してみてほしい。翻訳を必要としている現場はたくさんあると思います。

Q.8惑星ハルボリズムさんの考える“技術の翻訳”とは?

使い手のニーズがまだ開拓されていない、もしくは使い手が気づいていないような、素晴らしい技術=迷子の技術を、クリエイターならではの視点で、わかりやすい表現に解釈し直してアウトプットすることです。そうすることで、例えば医療の先端技術がファッションクリエイションの突破口になるようなことがあるかもしれない。迷子になっている技術には、意外な受け皿がどこかにあると思うんです。そんなふうに、間をつなげる仲介者として表現することが、“翻訳”と言えるのかもしれません。

tiit 「memories」 movie direction

Q.9未来の「シブカル祭。」への想いを教えてください。

東京では女子が経済を動かしていると強く感じるんです。だから、ものを売りたい企業は、これからもっと女子クリエイターの力を必要とすると思います。繰り返しになりますが、彼女たちが真価を発揮するのは、リメイクがしづらいような、とっつきづらいものを「カワイイ=好かれるもの」に変える瞬間なんです。今回の「シブカル祭。」のテーマ「トゥギャザーしようぜ!」ではないですが、将来的にいろんな女子のアウトプットが企業とくっついて、実験の場のような、新しい表現がどんどん生まれていく発信の渦をつくっていけたらいいですよね。

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Noriko Nakazato/ファッションデザイナー

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Noriko Nakazato/ファッションデザイナー

Noriko Nakazato/ファッションデザイナー

先日行われた欧州最大のファッションコンテスト ITS(インターナショナル・タレント・サポート)にて、見事ジュエリー部門のグランプリ(SWAROVSKI ELEMENTS JEWELRY AWARD)を受賞したNoriko Nakazato。2日目のファッションショーに参加する彼女に突撃インタビュー!

Q.1最近の活動状況について教えてください。

コレクションや展示会シーズンにあわせた定期的な活動ではないのですが、プレゼンテーションやインスタレーションなど、なんだかんだでいつも作品製作に追われています。最近は、DIESELが主催するITS(インターナショナル・タレント・サポート)に向けた製作を行っていました。今もまた、新しい展示に向けて絶賛製作中です!

 

「Love and Pop」(2013)Phpto : Monika Mogi

Q.2現在の活動に至るまでの経緯を教えてください。

大学では文学を専攻していたのですが、卒業後に元々興味があったファッションデザインを学ぶため、writtenafterwardsの山縣良和さんが運営している教室「ここのがっこう」に通っていました。現在は東京藝術大学芸術学科で美術教育を専攻しています。どれも異なるジャンルに思われがちですが、すべてが今のクリエイションに繋がっていると思っています。また、家族をはじめ、たくさんの先輩方や仲間たちに支えてもらいながら作品製作を行っています。

 

Q.3今の自分に影響を与えた人はいますか。

先生である山縣さんの作品は好きですし、とても尊敬していますが、「ここのがっこう」で教わったのは発想の仕方や作品の見せ方などがメイン。それに、その時々に好きなファッションデザイナーはいたけれど、ただ一人この人!という限定の意味で自分のクリエイションに直接影響を受けた人はいませんでしたね。ただ、家族全員がだいぶ変わった人たちで(笑)、作品に表れてくるもっとパーソナルな部分で影響を受けました。洋服に関して言えば、父が洋服が大好きで、小さい頃から兄弟全員の洋服を毎日選んでくれていました。当時は、父の趣味でISSEY MIYAKEに連れて行ってもらったり、所謂モードな環境に多く触れていました。それが珍しいことだとは気づいていませんでしたが(笑)。そういう意味では、友達や同世代の人達とは少し違う感覚で、小さい頃から洋服に触れてきた気がしています。

 

Q.4今の自分に影響を与えた出来事はありますか。

先日、イタリアのトリエステで行われたITSというコンペティションに参加してきました。このコンペティションは、世界的なファッションデザイナーを送り出す登竜門として有名で、私もずっと憧れてきた舞台。満を持して現地に到着したのでしたが、まさかのトラブル続きで……。

持って来た作品が壊れてしまったため、無理を言って徹夜で設営させてもらったり。プレゼンテーション直前になって通訳さんがいなくなってしまい、つたない英語と身振り手振りで表現したのですが、その結果、ジュエリー部門のグランプリとスワロフスキーアワードをいただきました。この時も、一緒に現地入りしていた山縣さん、坂部さんをはじめ、たくさんの人に支えてもらいました。

いつもそうなんですが、どんなに準備していっても、結局直前までバタバタしてしまうんですよね。でも、それを乗り越えていくたびに作品も私も更新されていくんです。

 

ITS(インターナショナル・タレント・サポート)での展示の様子

Q.5これからはどんな活動をしていきたいですか。

以前、ユナイテッドアローズ クリエイティブ・ディレクターの栗野さんに「君は、オッペンハイムのようなデザイナーだね」と言われたことがあったのですが、私が理想としているクリエーター像を見事に当てられてしまいびっくりしました。オッペンハイムみたいな、たくさんのクリエイターにインスピレーションを与えるようなファッションデザイナーになる。そして、自分はもちろん、同世代の仲間達と一緒に、先輩や世界のデザイナー達を追い越していけたらと思っています。

 

アトリエには、同世代のクリエイター達が多く訪れる

Q.6「シブカル祭。」についての印象は。

私自身は、ガールズカルチャーっていうのを意識して製作したことはないんです。ただ、やっぱり自分も女だし、「女子だから!」っていう感覚が強いなって思う場面は多々ありますね。いろんな意味で(笑)。今回はファッションショーで参加する予定ですが、その他にもいろいろな企画で参加クリエイターさんと面白いことができたらいいなと思っています。

 

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サエボーグ/アーティスト

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サエボーグ/アーティスト

サエボーグ/アーティスト

一目見たら忘れない、ラバー製の着ぐるみを用いた作品が強烈なインパクトを残すサエボーグさんが、今年「シブカル展。atパルコミュージアム」に参戦。初披露となる今作も注目の彼女に、「シブカル祭。」の印象や作品に込めた思いを伺いました。

 

Q.1最近の主な活動状況について教えてください。

第17回岡本太郎現代芸術賞で、「Slaughterhouse-9」という作品が準グランプリにあたる岡本敏子賞に選ばれました。いままでコンペなどに応募したことがなかったんですが、友達に、「これ出してみれば?」と薦められて。賞金がもらえれば制作費も助かるし、美術館で展示されればいろんな人に作品を見てもらえる。目的が全部叶うなと思って応募しました。来年、岡本太郎記念館で展示会を予定しています。青山という、たくさんの人が来てくれる場所で展示できるのは、とても嬉しいです。どんな作品になるかはまだ秘密なんですが、未来にやろうと思ってたプランを、この機会にやろうと決めました。

 

「Slaughterhouse-9」(2014)Latex/H300×W500/Photo:兵頭喜貴

Q.2創作に影響を受けたものや人はありますか?

大きな影響を受けたのはイギリスのTV番組「テレタビーズ」です。テレタビーズって、セットのこだわりやデザインがすごいんですよね。のほほんとしているように見えて、誰かに管理されている生き物。その設定に込められた皮肉やすごさは、私の作品の「Slaughterhouse-9」にも取り入れています。

Q.3「シブカル祭。」に対して、どんなイメージがありましたか?

実はまだ「シブカル祭。」へ行ったことはないんですが、去年、知り合いが出てるのを知って、盛り上がってて楽しそうだなって、Twitterとかで見てました。でも私は参加してないしいいやって、いじけてたんです(笑)。家で作品を作ってました。今年は連絡をいただいて、きたー!って感じ。

 

Q.4今回の「シブカル祭。」でどんなことをしたいと思っていますか?

最近、元気な女子アーティストが増えてきてると思います。辞めちゃう子も多いけど、それが悪いことだとは思わない。女子は一瞬で人生を変えられるし、キャリアを簡単に捨てられる。いろんな人生を歩める可能性がある。その軽やかさ、フットワークの軽さをいかして、女子にしかできない作品を作れたら面白いと思います。

Q.5自分を含め、女子とクリエイティブの現在の状況について、思うことはありますか?

渋谷という土地は、実はサブカルチャーの発信地。年上の友達が多いせいもあって、90年代のパルコのイメージがすごく強いです。今もすごいけれど、当時のパルコってイケイケで、とんがってて、格が高いイメージ。90年代のパルコの広告もブレークの象徴っていう感じでしたよね。私が田舎にいた頃も、雑誌とかでとんがったものを発信してるのは、やっぱり渋谷のパルコでした。上京して初めて渋谷パルコへ行ったときは、すごいなあと思いました。

Q.6「渋谷」という街に対する想いがあれば教えてください。

これができたら、もう作品を作る意味なんかないと思えるくらいのものを作りたいです。「Slaughterhouse-9」も悪くないけど、まだ満足してなくて。あの時はあれが私にできる限界だったけど、本当はもっとなりたいものがいっぱいあるから、それを作らないことには成仏できないなと思ってます。今は、眠る時間以外1日18時間、ずっと手を動かし続けています。自分のなかで、一生のうちにやっておかないといけないネタがまだいくつかあって。なりたいものリストを毎日書いてるから、一生かけても終わらないんです(笑)。

 

「Slaughterhouse-10」(2014)Latex、木材、トラック/H210×W620/Photo:斉藤芳樹

Q.7女子クリエイターへひとことお願いします!

女子とか男子とか関係なく、作って作って作りましょう、ですね! コンプレックスでもあるけど、個人差があるから人と違うものがつくれるということを大事にしたいです。

 

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愛☆まどんな/美術家

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愛☆まどんな/美術家

愛☆まどんな/美術家

1回目の「シブカル祭。」から毎年参加をしている、愛☆まどんな。昨年、総勢14名のアーティストで手掛けたウォール作品「ギャルニカ」が話題にもなりました。今年はさらに別方向での参加を予定している彼女に、作家活動からアートシーンまで聞いてみました!

 

Q.1現在の活動状況について教えてください。

夏にヴィレッジヴァンガード渋谷宇田川店にて個展「幸せの黄色い…」を行いました。宇田川店はわたしのグッズを広めてくれた火付け役でもあり、とても想い入れの深いお店ですので、書店というイレギュラーな場所ではありましたが自分の活動の結び目になる、いい展覧会になりました。

Q.2愛☆まどんなさんの描かれる作品は、そのコピーに惹き付けられる方も多いですよね。

コピーは、自分で描いた世界からでてくるもの、今まさに命を吹き込んだ女の子が喋りはじめる感じなんです。その源泉をたどると、私のめざとい性格に行き着くのかもしれません(笑)。とにかく日々キョロキョロしてるのでいろんな光景に興味があるし、目に入ってきます。日常生活の中で入ってきた言葉が頭のなかでチグハグに変換されたり、組み合わさったりして絵と一緒にでてくる感じです。

Q.3影響を受けたクリエイターについて教えてください。

師事した会田誠さんを筆頭に、『エヴァンゲリオン』、『AKIRA』などの青年マンガにはワクワクした青春時代でした。鳥山明さん描く女の子キャラクターには憧れも含め凄く影響を受けていて、特に16歳のブルマなんか至極(笑)。女の子は単純に生き物として好きだし、モチーフとして魅力的だと思うから描いているんですが、どうしても少女マンガみたく心から真面目に描けないってゆうか、やっぱり影響を受けた青年マンガの不良っぽさだったり、捻くれて反抗したり、俯瞰して見ている自分の性格が繁栄されてきます。ゆえに、皮肉っぽさや辛辣さを魅力的に映すカワイイ女の子を描き続けられるのかもしれません。

 

2014「IMPACTS! ・勢み」at Zane Bennett Contemporary Artにてライブペインティング

Q.4渋谷という街に対する想いを教えてください。

秋葉原に比べて渋谷は不変の街。ただ、私が活動を始めた頃からすると、秋葉原・渋谷間の若者の流れが変わった気がします。アキバを拠点に発信されていたアンダーグラウンドカルチャーは、渋谷に流れ着き、服や流行に変換されるようになったと思います。

Q.5シブカル祭。について思うことを教えてください。

本当は1、2回で終わるんじゃないかと思ってました(笑)。関わり方によって幅があるので何度参加しても飽きないイベントだと思います。作家サイドからすれば、チャンスを広げる場所でもある。自分のジャンル外で、主催者側や業界の人とも新しく仕事ができるようになるんです。今後の展望がいくらでも開拓される場所ですね。

Q.6今回のシブカル祭。では、どんな事を企画していますか。

「トゥギャザーしようぜ!」というテーマはまさに、今の時代のカルチャーっぽい。アーティストとお客さんが近くなっていく感じは、年々強くなっていて。その流れにのったわけではないですが、「シャバクラ」というお客さんもごっちゃり入り交じる企画を行う予定です。キャバクラのように指名制度があったりして、気になるアーティストと直接話す事が叶う、夢のエンターテインメントスペース。新時代の狂乱な出会いを送り届けます。

 

Q.7自身も含め、現代の女子クリエイターについてどう思いますか。

器用でなんでもこなせる人が多い反面、オリジナリティが強い人は少ないかもしれないですね。流行に影響されるのは良いことだと思いますが、似てる作品が多すぎる気がします。絵がうまい人はいくらでも上にいるし、かわいい人も、歌がうまい人もいくらでも、上をみたらきりがないので自分も含め、どう生き残っていくか、やり続けられるかが勝負だと思います。

 

Q.8女子クリエイターに一言お願いします。

可愛いだけで「ありがとう」なのに、なおかつクリエイターとしても器用に仕事こなすし、よくできた時代です。

 

Q.9最後に告知をお願いします。

シブカル祭。で私のことを知っていたいたその足で、はしごしてもらえたらこの上ないのですが(笑)。10月23日(木)〜11月4日(火)に、中野ブロードウェイのpixiv Zingaroにて個展を開催します。ガッツリ絵を描こうと思っています。絶賛制作中! 是非、遊びにきてください。

 

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最果タヒ/詩人、小説家

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最果タヒ/詩人、小説家

最果タヒ/詩人、小説家

書店やネット上で、この不思議な名前を見聞きしたことのある方も多いのでは? アート、文学、サイエンスなど、各方面からラブコールを受けている人気の若手詩人・小説家の最果タヒ。シブカル祭。は今年初参加です。女の子ならずとも、心をぎゅっと掴まれる魅力的な詩を書き続ける彼女の、今の言葉をお送りします。

 

Q.1最近の主な活動状況について教えてください。

8月末に、新しい詩集『死んでしまう系のぼくらに』がリトルモアから発売になりました。Twitterやtumblrで、詩をほぼ毎日公開しています。ぜひみてください。あと、詩の形で音楽を作るシーケンサーや、詩を書いている過程をgifアニメにしたもの、WEBカメラで顔を映し出すと、鼻や目、口から詩が飛び出すアプリなどを作って、WebDesigning(マイナビ)の連載で紹介しています。

Q.2最新作『死んでしまう系のぼくらに』はどういった経緯で発行にいたったのか、教えてください。

詩は書いていて楽しいので、ただ書きたくて書いているという感じです。完成した詩にはそこまで執着がないので本にまとめたい、という欲求はほとんどないのですが、以前、作家の高橋源一郎さんと雑誌で対談させていただいたときに、勝手にそう思っただけかもですが、自分がやろうとしていることに共感していただけたような気がして、背中を押してもらいました。それがきっかけで、本を作りたいと強く思うようになりました。「届く詩集」というものを私は書きたいんだ、とそのときはっきり思ったのです。それを実際に形にしたのが『死んでしまう系のぼくらに』でした。詩にはいろんなものがあるので、一概には言えないのですが、私の詩は、だれかに読んでもらうこと、そして読んだ人に何かを思ってもらうことで、やっと完成すると考えています。ただ、意味を正しく理解してもらいたいと思っているのではなく、詩を読んでその人なりに何かを思ってもらう、ということが私にとってゴールです。

Q.3どういう経緯で、今の自分になりましたか? 現在の活動を始めたきっかけ、創作活動をするうえでの自分なりの考え方などを教えてください。

もともとはブログで日記のような日記ではないような、思ったままの文章を書いていたら、それが詩だね、といろんな人に言ってもらえて、詩の投稿サイトや詩の雑誌に投稿するようになりました。そこから賞をいただいたり、詩集を作ったりしています。なので、詩というジャンルに対してそもそもあまり意識がないというか、なんだか、自分が作っているものは詩ということになっているぞ、という感じです。で、そこから派生して作った詩ューティング(=詩をうちぬくシューティング)など、おもしろいことをやろうと思っていたら、こうなったという。

「詩ューティング」/詩を撃ち抜くシューティングゲーム

Q.4インターネットからの影響はありましたか?

わたしの場合、ネットはあまりにも自然な存在というか、ネットで中学の頃からブログを書いていたので、むしろそこに特別な意識はありません。ネットに与えられた影響は、外側からというよりは内側から受けています。いくつでも名前を持って、いろんな場所で別の活動ができる、現実と切り離すことが出来る、という点で、「自分」に強くひもづけられずに作品を作るということが出来たのはよかったなと思います。

 

 

Q.5最果さんが作品に「言葉」を用いるのはなぜですか?

言葉を使うのは、単純に、最果タヒは詩を書く人なので。最果タヒとしてなにかを作る場合は、詩を使ったものにするのが自然だと思っているからです。詩を書いてきてもう10年がたちますが、今やっと、私はできあがった詩そのものより、それを見た人の反応というか、そこになにか感情が生まれることが大事なんだと気づきました。詩にはいろんなものがあるのですが、私の詩においては、読まれることで、読んだ人の手元で、やっと完成されると考えてます。詩には具体性が少ない分、読んだ人なりの解釈があって、全部ばらばらで、どれも正しいとか間違っているとか言えなくて。そしてそれらこそが私にとって大切なものです。伝わるとか、わかってもらうとかそういう事ではなくて、届くことで、そこで「?」だろうが「!」だろうが、とにかくなんらかの感情が誰かに生まれることを大切にしたいと思っています。詩をハックしてみたり、本であらためて、「届く」詩集というものを作ってみたり、いろんなベクトルでものをつくっていますが、根底にあるものはあまり変わらないかなと思っています。

Q.6シブカル祭。は今年で4回目を迎えます。渋谷やシブカル祭。に対して、どんなイメージがありましたか?

渋谷は怖いと思っています、でも怖いから面白いとも思っています。シブカル祭。はさらにそれにかわいいが足されたイメージです。

Q.7今回のシブカル祭。でどんなことをしたいと思っていますか?

女の子の日常の空間と同居したらいいなと思っています。

Q.8最果さんにとって「女の子」はどんなイメージですか? そのイメージは自分に近いのでしょうか。

わたしには近くありません。どちらかといえば概念に近いかもしれませんね。人が口にする「女の子」という言葉は、どこか非現実的と言うか、地に足がついていないように思います。幻想や恐怖や諦めや、それこそお砂糖やスパイスが詰め込まれているような。わたしはその、非現実性が好きです。

 

Q.9自分を含め、女子とクリエイティブの現在の状況について、思うことはありますか?

私はネットから出てこないような活動の仕方をしているので、女性として扱われることがなく、いつも存在として扱われます。なので「女子」という価値観については、結構他人事です。

 

Q.10女子クリエイターへひとことお願いします!

私なんかが言えることはなくて、みんなきらきらしていてかわいいし素敵だし怖いし最高です。

 

 

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東 佳苗(縷縷夢兎)/ニットデザイナー

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東 佳苗(縷縷夢兎)/ニットデザイナー

東 佳苗(縷縷夢兎)/ニットデザイナー

縷縷夢兎(るるむう)のデザイナーとして、ハンドニットを中心に独自のクリエーションを見せる彼女。「嘔吐クチュール」というコンセプトを掲げ、アイドルやAV女優など“女の子”にフォーカスした作品からは、可愛さだけではなく、感情の吐露から生まれる鮮烈な生々しさも漂う。今回のシブカル祭。では、ファッションショーや展示を行う彼女へ、最近の活動や創作への思いなどを聞いてみた。

Q.1最近の活動状況について教えてください。

でんぱ組.incや大森靖子さんなどのアーティストの衣装制作や、「ポフィネ」「iromonomarket」用のアクセサリー制作、催事出展のためのアイテム制作が主な活動です。その合間にショップへ卸すアイテムも作っています。最近、AV女優のさくらゆらちゃんをモデルに「next virginity」という映像作品を作りました。

 

(作品画像)「higashikanae_i」 (キャプション)「next virginity」(2014)/Muse : さくらゆら Direction : 東佳苗(縷縷夢兎) Photographer : 岩澤高雄 Hair&Make-up : 山本りさ子 Movie : udocorg

Q.2その映像作品「NEXT VIRGINITY」を作ろうと思ったきっかけはなんですか?

アイドルや役者など“動き”のある人に着てもらいたいという思いがずっとありました。あと、ゆらちゃんに会ったときにすごく感動したんです。彼女の内面や抱えている思いに強くインスパイアされて。アイドルだからとか、AV女優だからとか、表面だけでは何が美しく、何が汚いかなんてわからない。彼女のピュアな心の奥を覗くような作品を作りたいと思ったのがきっかけです。

 

Q.3現在の活動に至るまでの経緯を教えてください。

最初はシンガーソングライターに憧れてバンドをやったりしていましたが、だんだんと絵を描くことが自分を表現する手段になっていきました。絵でしか自分の感情を消化できなかった。描くことで安定するという感覚。私にとって絵を描くことは内向的な感情のはけ口でしたが、世の中や自分の外側へ向けて言いたいことや投げかけたいことが増えていくにつれ、自己表現のツールが絵から服へと移っていきました。そういう自分の感情の変化も関係して、今のスタイルになったのだと思います。

学生時代に絵の個展を開いたのですが、そのギャラリーの方に「あなたの作品は、同じような境遇の人には共感してもらえるかもしれないけど、普通の人は何も感じないよね」と言われたのがすごく衝撃で、ショックが大きかった。当時の作品は、自分の感情や中身をそのまま吐き出したような、色使いが暗く、重いテーマの絵ばかり。ある種メンヘラのような(笑)。それがきっかけで、作品の見え方の大切さを痛感しました。色使いだったり雰囲気だったり。重く暗いテーマでもパッケージを明るく可愛くすることで、見てもらえる入り口は広がるのかなと。見てくれる人には幸せになってもらいたいですし、そこから新たな共感が生まれたらいいなと思っています。

 

Q.4「シブカル祭。」に対してどんなイメージがありましたか?

シブカル祭。が始まったぐらいの時期から、「ガールズカルチャー」が盛り上がってきた感覚があります。女の子の影響力が高まっていく時代感に、すごくワクワクしたのを覚えています。

 

Q.5女子クリエイターにひとことお願いします。

自分がもの申せる立場ではないですが……。センセーショナルなことをやらないと注目されないと思います。最初の起爆剤と、それに見合うだけの努力をすること。あと、自分の言葉を使って話す力が重要だと思います。言葉を使って自らをプレゼンし、作品と共に思いを伝える“代弁者”になることが大事なのではないでしょうか。

 

Q.6最後に告知をお願いします。

秋葉らしさのあるアイドルや、ネットカルチャーに寄り添ったアーティストたちと一緒に「AKIBANOISE 2014」というイベントに参加します。11月~12月に福岡、横浜あたりで開催されるので、是非遊びに来てください。

 

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IZUMI/女優、モデル

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IZUMI/女優、モデル

IZUMI/女優、モデル

EllE girlブロガーとして絶大な人気を集め、WEARのフォロワーも10万人超えのファッショニスタ。その一方で、来年公開予定の園子温監督の新作映画へ出演を果たすなど女優としての活動にも期待が高まる。IZUMIの大切にする個性とは?

Q.1最近の主な活動を教えてください。

普段は広告のモデルをしたり、ELLE girlブログを書いたり、女優の活動もしています。

 

Q.2ブログを書くときに気をつけていることはありますか?

とにかく写真をたくさんアップすることですね。普段の着こなしを紹介することが多いんですけど、文章はおまけくらいな感じ。読者は10〜20代の女の子なので、スマホで見たときに文字が多いと読むの疲れちゃうじゃないですか。ぱっと見て「これ可愛い!」と思うのは一瞬なので、そこで読者の目にとまることが大事。写真の加工アプリを使って綺麗に仕上げる作業も欠かせません。最近のアプリはすごくて、雑誌のレイアウト風にデザインが組めるものもあるんですよ。

 

Q.3普段の着こなしのこだわりは?

毎シーズン、コレクションもチェックしているけど、最終的にはいつも自分の好きなものを着ています。田舎のおばあちゃんがくれた洋服も10年前のワンピースも着ますよ。柄のアイテムがけっこう多いですね。あとは豚ちゃんとか、面白いモチーフも大好き。母が洋服好きで、幼い頃からヒステリックミニとか着させられていて、クラスでは浮いてました。友だちに「バブちゃん着てる〜」ってからかわれて嫌だったけど、今思えば、あの頃から個性的なデザインが好きになっていたのかもしれません。

 

ブログ「IZUMI's smile Days!」より(2014)

Q.4女優活動について教えてください。

以前演技の勉強をしていた時期があって、泣くシーンでも意外とすんなり泣けたんです。そのとき演技って楽しいって思って、お芝居に興味を持ちました。本格的には3年くらい前、舞台に出たのが初めてです。徐々に映画やCMのオーディションを受けるようになり、2015年公開の園子温監督の映画『ラブ&ピース』に出演させていただくことが決まった瞬間はとても嬉しかったです。

 

Q.5園監督の撮影現場でいちばん印象的だったことはなんですか?

園監督の「アクション!」はすごい迫力でした。役者に気合いのスイッチを入れさせる声。初めて聞いたときはハッとしましたね。私が演じたジェーンはかなりクールな役で、タバコを吸うシーンが出てくるんですけど、私は吸ったことがなかったので、毎日家で糸ようじをくわえながらカッコ良く吸う練習をしていました(笑)。

 

Q.6バンドのキーボード役とのことですが音楽は以前から?

もともとピアノは弾けるんですけど、バンドを組んだことは無かったです。19歳のときに着うたサイトのイメージガールをやったことがきっかけで、ボイトレのスクールにしばらく通っていました。その期間は何度かライブにも出演しましたね。音楽でデビューする企画もあったんですけど、結局、諸事情によりデビュー直前で解散になってしまって……そういう苦い経験もありました。

 

新宿LOFTで行われたレボリューションQライブにて(2014)

Q.7「シブカル祭。」の公式テーマソングでゲストヴォーカルに決まった心境は?

歌うことは大好きだったけどなかなかチャンスが無かったので、お話いただいたときはすごく嬉しかったです。今の事務所のマネージャーさんはもともとミュージシャン活動をしていたこともあって、音楽は本当に厳しい世界なんだよ、実力がないと生き残れないよって何度も聞かされていました。だから私もまずはモデルのお仕事と、女優としても少しずつ経験を積んで、歌のことを考えるのはそれからかなって思ってたんです。でも、今年に入って、園子温監督の映画に出てくるレボリューションQというバンドで、実際にライブハウスでライブをやることが決まったり、この「シブカル祭。」のテーマソングのお話もいただいて、音楽の世界に近づけたことがとても嬉しいです。公園通り広場でのライブも、頑張ります。

 

Q.8ゆくゆくは女優活動をメインに?

女優一筋は考えていません。ファッションも好きだし音楽も好きなので、ひとつに絞りたくないんです。今の時代って肩書きがいくつもある人って多いですし。先日、夏木マリさんがTV番組に出られていたときに「夏木マリさんの肩書きは?」って質問に対して「夏木マリよ」って答えていて、私もそれになりたいって思いました(笑)。まだまだ、自分の好きなものを信じて突き進みたいです。

 

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Shiggy Jr./ミュージシャン

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Shiggy Jr./ミュージシャン

Shiggy Jr./ミュージシャン

7月にリリースされた心地よいディスコチューン『LISTEN TO THE MUSIC』がタワレコメンに選出され、次世代ポップバンドとして各方面から注目を浴びるShiggy Jr.。10月22日(水)の「シブカル音楽祭。」への出演が決定。この秋も対バンのラブコールは止まず、10月には初の7inchアナログ盤リリース、さらにはオールナイトニッポンのパーソナリティに抜擢されるなど、全速力で走り続けている4人。ボーカルの池田智子に、現在の心境を聞いてみた。

Q.1「シブカル祭。」初出演ということで、簡単にバンドのご紹介をお願いします。

Shiggy Jr.は、2012年に結成して都内で活動している4人組のバンドです。作詞作曲を手がけるギターの原田君は、いちばん冷静でクールに見えるんですけど、実は天然キャラ。ベースの森君はムードメーカーでお酒好き。気付いたら飲んでて、酔っぱらってますね(笑)。ドラムの諸石君はShiggy Jr.とは別にハードコアのバンドをやっていて、一番男らしいかな。たくましくて、頼りがいがあるタイプですね。私はヴォーカルをやらせてもらっています。

 

上から時計まわりに、Vo.池田 智子、Ba&Cho.森 夏彦、Gt&Cho.原田 茂幸 、Dr.諸石 和馬。

Q.2池田さんが持っている「お願い事ノート」について教えてください。

バンドを組む前から書き続けている魔法のノートです。叶ったらいいなって思う願い事を過去形で書き込むんです。「曲の作れる人とバンドを組んだ」とか、「CDをリリースした」とか、「武道館でライブをした」とか。願いが叶ったら、蛍光ペンで消していきます。だんだん「これ書いて叶ったらすごいよね」とメンバーと話していたことが叶うようになっていって、「シブカル祭。に出演した」もそうですし、「江口寿史先生にジャケット書いてもらった」もそう。書くことで、今自分がやりたいことを整理できるし、「これが目標だから叶えるためにはこうしよう」とか、自然に考えるようにもなりました。あの人に曲を聞いてもらうためには、この人に紹介してもらえたらいいのかな、紹介してもらうためには、あのサイトに載ればいいのかな……という風に、地道に調べて、妄想して、探っていく作業が好きです。

 

Q.3最も影響を受けたアーティストは?

チャットモンチーのえっちゃんです。地元の高校に通っているときに音大を目指していたんですけど、高校3年の夏くらいに偶然チャットモンチーが出てるTV番組を見たことがきっかけで、普通の大学に入ってバンドを組むことを決めたんです。自分の中でも大きな決断でした。あのとき、TVでえっちゃんを観ていなかったら、多分こうやって東京の大学で軽音部に入ることもなかっただろうし。田舎だったのでなかなか近くでライブとかもなくて、チャットモンチーの音楽を聞いて、TVを見てインタビュー読んで、ずっと憧れていました。東京に来て初めてライブを見たときはすごく感動しましたね。

 

Q.4「シブカル祭。」への意気込みなどがあれば教えてください。

いつか出られたらいいなって思っていたイベントなので、オファーいただいて素直に嬉しいです。自分は歌を歌う人だけど、絵を描いている人や、映像を作っている人にも、とても興味があります。何かを表現している人同士って、必ずどこかで繋がれるチャンスがあると思うから、ジャケットを書いてもらいたい人や、グッズのデザインをお願いしてみたい人など、繋がりたいと思っているアーティストさんが常に自分の意識の中にいます。それで気になったアーティストさんのお仕事は、チェックするようにしています。「シブカル祭。」は、まさにそういう出会いや交流が生まれるイベント。去年まではお客さんとして見ていて、そういう部分に魅力を感じていたので、本当に嬉しく思っています。

 

2nd EP『LISTEN TO THE MUSIC』/illustration by Hisashi Eguchi(2014)

Q.5もし音楽をやっていなかったら?

これは今まで言ってなかったんですけど、私、コピーライターになりたかったんです。本を読んだり、ブログで文章を書くのがもともと好きで、1年くらいコピーライター講座に通っていました。それでコピーライターや、プロモーションとか企画を立てる仕事にすごく憧れて、就活をしていた時期も広告や宣伝の仕事を受けたりしていました。(結局どこにも受からなかったのですが……)今バンドをやっていて、バンドをどう見せたら誰にどういう風に映るかなって考えるのは、そのときに勉強したことが活きているのかもしれません。パルコのCMとか広告とか、すごく好きで見ていました。

 

Q.6最後に、今後の目標を教えてください。

武道館を満員にすること! あとはShiggy Jr.の曲を海外でも聞いてもらえるようになりたいですね。Twitterとかライブ後の物販とか、お客さんとのコミュニケーションももっと増やしていきたいです。ファンの皆さんが私たちを見て夢を持てるように、今後もやりたい事にチャレンジし続けて、願い事を実現できたらいいなと思ってます。

 

 

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市原えつこ/デザイナー、妄想監督【NEW】

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市原えつこ/デザイナー、妄想監督【NEW】

市原えつこ/デザイナー、妄想監督【NEW】

「セクハラ・インターフェース」をはじめ、様々なメディアアートを発表し続ける、アーティストの市原えつこ。彼女がデジタルを駆使した表現を始めたきっかけや、今後の目指していることなど、多岐に渡り聞いてみました。

Q.1最近の活動状況について教えてください。

SR laboratoriesが開発したSR(Subtional Reality:代替現実)システムを利用し、女性向けの恋愛興奮を体感出来るようなプロジェクトを制作しました。「SRxSIxMS」という作品で、男性が全力でプロポーズしてくれる求愛幻覚を体験出来ます。虚構と現実の区別を曖昧にするSRシステムの効果で、非日常と日常の輪郭をぼやかせるのですが、あまりにもリアルに感じていただけて(笑)。頭では理解していても、作られた現実という歪みに気付かず、自分に対峙する男性のアクションに全力で絶叫したり、涙がでるほど笑ってくださる方もいらっしゃいました。

 

Q.2現在の活動に至るまでの経緯を教えてください。

美術大学に在籍していなくとも、ものづくりをしていたいという想いでメディアアートのゼミに入りました。そこで出会った安斎利洋先生が、「俺が君たちをアーティストにする!」みたいなハチャメチャな方で(笑)。妄想を育てて、偏愛からものをつくる、みたいな人でした。そこで自分が興味のあった日本のアダルトカルチャーを深堀する体制を整えて、爆発しました(笑)。

 

Q.3市原さんの作品には、「セクハラ・インターフェース」を筆頭に独特の性表現がありますが…。

日本文化の性に対する意識って異様に熱量があるんです。その割に、意味を為さない、訳のわからないものにあふれている。秘宝館という、日本のアダルトカルチャーの代表格とも言えるB級な展示館には、インタラクティブテクノロジーの前身が転がっているんです。その技術の先には、男根崇拝やスピリチュアルが上手く融合されていて、この二分野には親和性があるんじゃないかと思ったりしています。

 

インタラクティブアート「セクハラ・インターフェース」(2012)/デザイン&ソフトウェア・ハードウェア開発 : 渡井大己、音響プログラミング&映像 : 慶野優太郎

Q.4影響を受けたクリエイターや作品を教えてください。

和田永さんです。「Open Reel Ensemble」という、デジタル制御されたリールで新しい音楽を作るプロジェクトに取り組んでいる方で、彼はテクノロジーとアートと人間社会への考察とのバランス感の取り方が絶妙。デジタルものは身体感覚から離れがちだけど、彼の作品はそこが調和しているものが多いんです。

 

Q.5いま、興味をもっていることは何ですか。

ローカルな文化が気になります。テクノロジーから離れて原点に戻ろうとしているのかもしれません。毎週末、地方へ出かけて、その地域スケールにあわせて形成されたいびつなカルチャーを発見しにいっています。空間としてミニマムな分、最新の情報やテクノロジーを選択してしまいがちな東京の対極にある「地方」にこそ、これから目指していきたいものがあるのかもしれません。

 

Q.6シブカル祭。について思うことを教えてください。

文化祭っぽくて幸せな気持ちになるなあ~というのが、当事者になる前の感想。中の人になると、そんなことは皆無(笑)。そこは表現者の戦場で、禍々しさうずまく世界の中心。同じクリエイター陣の中でも、アイドルの方々とかは私からすると人間のようで人間以外の何者かなんです。凄まじ過ぎて。同時に、弱さと葛藤を抱えながら闘う女性を感じて、なんともいじらしくなります。

Q.7市原さんにとってアイドルとは。

愛をあげて、愛をうけ取っているのがアイドル。ファンとクリエイターで、もらったものを互いにしっかり還元しあって、無限循環している。メディアアートはインタラクティブといえど、そこまで切実な関係性はありません。自分たちがつくったものを提示して、「おぉ~」で終了、みたいな。原動力がプラスアルファされて戻ってくるなんて、羨ましい話です。

 

Q.8今後やってみたいことは何ですか。

家屋そのものをプロデュースしてみたいです。東京でなら、一番高値なものこそがスペースなので、敢えてフリーで利用出来る場所をつくってもいい。より生活に密着した、暮らしに近づくような生活空間を活用できるようになったらおもしろいですね。

 

Q.9女子クリエイターの方に一言おねがいします。

男性が、明確な目標を立てて合理的にアプローチするのに比べ、女性は、無秩序なまま、壁にバンバンぶつかって血まみれになりながら制作する人が多い気がします。この自由な奔放さと謎の勇気はどこからくるんでしょう(笑)。圧倒されます。それでも、その2つの要素こそが最大の武器。やりたいことをやりたいままに、無節操に繰り広げること。常識なんか必要以上に気にしないで生きてやればいいんだと思います。