第4回 大神崇さん/ディレクター
13 10.12 UP
プロフィール1984年大阪生まれ。 原宿のオルタナティブスペースVACANTの創設メンバー。 2012年よりHUTU名義での活動をスタート。 イベント企画•運営/ディレクションを中心に、講演や執筆など活動分野は多岐に渡る。これまでに関わった主なイベント「VACANTの課外授業」、「FOUNDLAND」、石川直樹「The Seven Continents」、平川武治「Le Pli会」、「ball or something -サッカー選手のセカンドキャリア- 」など。VACANTの課外授業の講義が収録された書籍「わたしを変える”アートとファッション”」(パルコ出版)、FOUNDLANDのライブ音源を集めたコンピレーションアルバム(flau)が好評発売中。http://hutu.jp/(プロフィール写真 Photo: Ryosuke Kikuchi) |
- Q1
- シブカル祭。はご存知でしたか?知っていましたら、その印象も教えてください。
- A1
- 1回目のステージをVACANTで企画させていただいたこともあり、もちろん知っていました。毎回たくさんのクリエイターの方が参加されていて、3回目だし、さすがにもう東京にはそこまで女性クリエイターはいないと思っていたましたが、シブカル祭。を見ると、世の中にはまだまだたくさんいるんだなぁと毎回驚かされますし、刺激をもらっています。
- Q2
- 今回、シブカル祭。にて「FOUNDLAND」ステージと「VACANTの課外授業」トークショーの2企画でご参加して頂いていますが、まず10/27(日)の「FOUNDLAND」について企画や見所、人選について教えてください。
- A2
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「FOUNDLAND」は、2010年にレコードレーベルflauと一緒に原宿VACANTでスタートした音楽イベントで、今回のシブカル祭。で19回目の公演になります。今年の7月にこれまでのライブ音源をまとめたコンピレーションアルバムを出したばかりで、今回のステージにも出演するカラトユカリさん、YOK.さん、PoPoyansさんの曲はアルバムにも収録されています。彼女たちだけじゃなく、「FOUNDLAND」にはこれまで女性のミュージシャンの出演が多かったこともあって、今回シブカル祭。の企画のお誘いをいただいたときにも、このイベントが最初に頭に思い浮かびました。
FOUNDLANDのポイントの一つとして、ラインナップはもちろん、音響にも注目してほしいです。「Taguchi」のスピーカーは、ビジュアルも含めてVACANTの空間に非常にマッチしていて、FOUNDLANDでは毎回使わせていただいています。人選に関しては、当初は割とバラバラだったのですが、イベントを続けていく中で心地よい音づくりをしていきたくて、そういう主旨のもと、ラインナップを考えるようになりました。以前、ある媒体で「FOUNDLAND」のことを「東京で1番静かなイベント」と書かれていて、面白いなぁと思いました。今回は渋谷のど真ん中で、どういった展開になるか……。 - Q3
- つぎに、10/25(金)「VACANTの課外授業」についてお教えください。
- A3
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「VACANTの課外授業」は、毎回様々なジャンルの方を講師としてお招きしているイベントです。
2011年に始まったイベントで、きっかけは「here and there」「拡張するファッション」などでおなじみの林央子さんとのメールでのやり取りでした。
講師のみなさんは編集者、ライターや美術館の学芸員の方々です。アーティストではなく、アートやカルチャーについて一歩引いた立場で客観的な目線で接していている方に講師をお願いしたら面白いんじゃないか?という林さんのアイデアがあり、それがこのシリーズの軸になっています。また、”越境性”という言葉もこのイベントにおける大切なテーマです。イベント名に”VACANTの”というフレーズがついたのも、この場所ならではの内容にしようという思いが込められています。
今回のシブカル祭。では、講師に金沢21世紀美術館美術館学芸員の高橋律子さんをお招きし、ゲスト生徒として作家の小林エリカさんにご参加いただきます。お2人には、シブカル祭。にちなんで「ガールズカルチャー」について語っていただきます。雑誌『オリーブ』をテーマにした授業が好評だった高橋さんに今一度、ガールズカルチャーのヒストリーを辿っていただきながら、「今」まさにガールズカルチャーを引っ張っている小林エリカさんとお話をして頂きます。今回のお2人は、初めてお会いするとのことですが、深い内容のお話をして頂けると思うので、すごく勉強になりそうな気がします。まさに課外授業を受ける感覚で参加いただきたいです。 - Q4
- 大神さんのクリエイティビティの源は何でしょうか?
- A4
- アートやカルチャーの世界って、世の中全体で見たらすごく狭いから、偏りすぎないように、いろんな情報を意識的に取り入れるようにしています。仕事とは直接関係ないニュースや本を観たり、普段は行かない場所に行ったりすると、そこから新しい発想が生まれたりすることもあります。
- Q5
- 若い女子クリエイターを紹介するシブカル祭。ですが、女子クリエイターから得た刺激や印象的なエピソードはありますか?
- A5
- これまでVACANTのイベントでも多くの女性アーティストさんを見てきました。本番前はすごく普通の女の子でも、いざスタートすると、スイッチが切り替わる瞬間があって、そういうときにハッとしますね。男性は、そういうときも少し計算してるところがある気がしますが、女性はそのスイッチをナチュラルに切り替えている感じがして、すごいなぁって思います。
- Q6
- これからの時代を作るであろう若い女子クリエイターにおすすめしたいモノやコト、またはメッセージをお願いします。
- A6
- 僕自身も普段から心がけていることですが、自分の足で動いて、自分の目で見て、感じることが大切だと思います。今はインターネットで何でも検索できるので、気軽に体験した気分にはなれますが、実際に行かないとわからないこともたくさんあると思います。そういう意味では、女性の方がそういう風に自分から見つけにいく意識が高い気もしますが。VACANTのインターンに来てくれる方とか、イベントに足繁く通ってくださっている方は、女性の方が圧倒的に多いですね。